トヨタ・ハリアー。高級クロスオーバーSUVの先駆者
「Wild But Formal !」(ワイルド・バット・フォーマル)のキャッチコピーで、1997年にデビューした、初代ハリアー。
ライオンの頭部をもつ紳士が、ハリアーを駆って若き女性を救うという、ストーリー仕立てのCMが印象的でした。今、世界中の自動車メーカーから次々とデビューしている、都会派の高級クロスオーバーSUV。そのジャンルを切り開いたのが、トヨタ・ハリアーです。
モデルチェンジから2年半が経過したハリアー。
今一度、その魅力の本質を探ってみたいと思います。
2種類のパワートレーンと、やや小さくなった車体
パワートレーンは、バルブマチックを使った3ZR-FAE型2ℓガソリンと、2AR-FXE型2.5ℓガソリンにモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類です。
出力は、ガソリンが151PS、ハイブリッドがシステム合計で197PSとなっています。
駆動方式は、ガソリンがFFと4WDから選択可能で、ハイブリッドは全て、リアをモーターで駆動する4WD となります。ハイブリッドのバッテリーは、トヨタが長年使い慣れたニッケル水素を使用しています。
JC08モード燃費は、ガソリンが駆動方式等の違いによって14.8km/ℓ~16.0km/ℓ。ハイブリッドが21.4km/ℓ~21.8km/ℓです。燃費はハイブリッドに軍配が上がりますが、車両価格差もそれなりにあるため(約70万円)、年間走行距離を考慮した上で選択することが大切でしょう。尚、ガソリンとハイブリッドの外観上の違いは、エンブレムのみです。
「H・H」(ハイブリッド・ハリアー)のキャッチコピーが示すように、今回のハリアーは、ハイブリッドカーとしてのイメージを前面に出してきました。ハイブリッドならではの静かな発進と力強い加速は、ハリアーのキャラクターにピタリとマッチします。その一方で、一般的な日常走行においては、バルブマチックを使った2ℓガソリンの走りも十分に力強く、常に「胸のすく加速感」を求めるのでなければ、必要十分なパワーと静粛性を持っています。
むしろ、圧倒的に軽い車重を生かした、コーナーリングの軽快感が魅力です。